創業者の想い

創業者の想い

〜音楽教師から女将に〜

さくら
photo さくら
 明治42年岩手県生まれの小田嶋ミツは、私の伯母であり、当さくら別館の創業者でもあります。

 音楽教師として着任したここ新城市(旧新城町)で、当時としては高嶺の花であったピアノを奏で、女学生たちに音楽の魅力を伝えておりました。

 しかし、終戦も間近だった昭和20年8月7日、国内最大級であった豊川の軍需工場への大規模な爆撃により、学徒動員で召集されていた多数の教え子を亡くすことになります。

 自分が無傷で生きながらえたことへの自責の念からか戦後教壇に立つことはなく、「これからは人を癒す仕事がしたい」と口にしていたその数年後、桜の咲く川のほとりに静かな旅館を始めました。

 生涯を独り身で通した彼女から、直接その気持ちを聞き出す機会はありませんでしたが、おそらくいつもその瞳の向こうにあったのは、大切な教え子たちと共に歌ったあの日の想い出であったろうと思います。

 現在、4代目となる女将とその妹、他数人のスタッフで切り盛りしているアットホームなお宿で、季節の風景と里山料理をお楽しみいただき、ゆっくりと心癒していただけることを願っております。
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